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歯周基本治療

歯周基本治療の重要性

歯周基本治療の重要性歯周病治療において、病状の改善と再発防止の基盤となるのが「歯周基本治療」です。
歯周病は細菌感染が原因で起こるため、その場しのぎの処置で一時的に症状を抑えるだけでは、自覚症状のないまま歯を支える骨の吸収が進んでしまいます。
そのため、まずは感染源となる汚れや細菌を徹底的に除去し、口腔環境の正常化を図ることが不可欠です。どのような高度な治療を検討する場合でも、基本治療で歯ぐきの状態を安定させることが、その後の治療の成果を左右します。

プラークコントロールは歯周病治療の基本

どれほど高度な治療を行っても、プラークが残ったままでは十分な効果は期待できません。プラークとは、歯の表面に付着する細菌のかたまりで、歯周病の直接的な原因となります。重要なのは、プラークの量をしっかりコントロールし、細菌が増えにくい環境を維持することです。
歯周基本治療を行った上でプラークコントロールを徹底すれば、初期の歯周病であれば、歯ぐきの炎症を落ち着かせ、健康な状態に回復させることが可能です。
重度の歯周病の場合でも、プラークコントロールが徹底されているかどうかが、治療の回復力や再発リスクに大きく影響します。

歯周基本治療の目標

歯ぐきの炎症を改善する

プラークや歯石を除去し、歯ぐきの炎症を鎮めていきます。出血や腫れを解消することで歯周組織が引き締まり、病状の進行を抑制しやすくなります。

歯周病を悪化させる原因を取り除く

歯周病の原因は、プラークや歯石だけでなく、さまざまな要因が重なって進行します。噛み合わせや生活習慣など、歯周病を悪化させる要因を見直し、原因の除去を目指します。

歯周病が進行しにくい環境を整える

治療後の状態を維持するためには、日常のケアが欠かせません。ブラッシング指導などを通じて、歯周病が再発・進行しにくい口腔内環境を整えていきます。

歯周基本治療の内容

感染源の直接的な除去

歯周病の根本原因である細菌や汚れを取り除く、すべての土台となるステップです。

スケーリング・ルートプレーニング(歯石除去)

スケーリング・ルートプレーニング(歯石除去)歯周基本治療の中心となるのが、スケーリングとルートプレーニング(SRP)です。歯の周囲にたまった細菌による歯ぐきの炎症や歯周組織への影響を抑え、歯ぐきの状態を安定させるために行う基本的な処置です。

スケーリング
(歯ぐきより上の汚れを一掃する)

まずは、目に見える範囲や歯ぐきの境目にこびりついたプラークや歯石を除去します。石のように硬くなった歯石は、ご自身のブラッシングでは落とせません。専用の器具でこれらを丁寧に取り除くことで、細菌が増えにくい清潔な環境を整えます。

ルートプレーニング
(歯ぐきの奥深くを整える)

歯周病が進行すると、汚れは歯ぐきの奥、歯の根の表面にまで及びます。ルートプレーニングでは、歯根面に付着した歯石や細菌に汚染された部分を丁寧に除去し、表面をなめらかに整えます。
歯の根を清潔で滑らかな状態にすることで、汚れの再付着を防ぎ、歯ぐきが歯に密着しやすくなります。その結果、歯周ポケットが浅くなり、歯を支える組織の安定につながります。

 

再発を防ぐための習慣改善

治療効果を維持するために、お口の状態に合わせたセルフケアや生活習慣を見直します。

ブラッシング指導(TBI)

ブラッシング指導(TBI)ブラッシング指導(TBI)は、患者さんご自身が日常的にプラークをコントロールできるようになることを目的とした指導です。
治療の効果を維持し、トラブルを繰り返さないためには、毎日のセルフケアが欠かせません。
歯科衛生士が、お口の状態や歯並び、磨き方の癖に合わせて、無理なく続けられるブラッシング方法をお伝えします。染め出し液を使うことで、磨き残しやすい部位を確認し、どこを意識して磨くべきかを明確にします。
正しい磨き方を身につけることで、日常のケアの質が高まり、歯ぐきの状態を安定させやすくなります。

生活習慣・食習慣の指導

生活習慣・食習慣の指導歯周病は、日々の生活習慣と深く関わっています。食生活の乱れ、喫煙、飲酒、歯ぎしりなどの習慣は、プラークの増加や歯ぐきの炎症を招き、歯周病を悪化させる要因となります。
そのため、処置だけでなく、生活習慣を見直すことが、歯周病の進行を抑え、治療後の安定を保つうえで重要です。
当院では、患者さんとの対話を大切にし、ライフスタイルやお仕事、生活リズムなどを把握したうえで、無理のない改善方法をご提案しています。
すべてを一度に変える必要はなく、できることから少しずつ取り組んでいくことが、長期的なお口の健康につながります。

歯周組織への負担を軽減する処置

細菌だけでなく、歯を支える骨を壊す原因となる「過剰な力」をコントロールします。

咬合調整(噛み合わせの治療)

歯周病の原因は細菌ですが、噛み合わせの乱れも進行を早める要因のひとつです。噛み合わせに偏りがあると、特定の歯や歯周組織に過剰な力がかかり、骨の破壊が進みやすくなります。
当院では、必要に応じて噛み合わせの状態を詳しく診断し、歯にかかる力のバランスを整える調整を行います。噛み合わせを見直すことで、歯周組織への負担を軽減し、治療効果の維持を目指します。

歯ぎしりの治療

歯ぎしりの治療歯周病の進行を早めてしまう意外な原因の一つに、歯ぎしりがあります。人の噛む力は、通常でも自分の体重と同じくらいかかると言われていますが、無意識に行う歯ぎしりでは、その2倍以上の凄まじい力が加わることもあります。
歯周病によって弱っている土台に、これほど大きな負担が重なると、骨の破壊は一気に加速してしまいます。大切な歯を支える組織を守るためには、細菌への対策と同時に、この物理的な強い力から歯を保護することが欠かせません。
当院では、就寝中にナイトガードと呼ばれるマウスピースを装着していただき、歯やあごの骨にかかる負担を軽減する対策を行っています。

暫間固定

暫間固定とは、歯の揺れが強い場合に、一定期間歯を固定する処置のことを指します。歯が大きく動揺している状態では、噛むたびに歯周組織へ過度な負担がかかり、炎症の改善が妨げられてしまいます。
歯を固定することで、咀嚼時やブラッシング時にかかる力を分散させ、歯が安定した状態を保ちやすくなります。その結果、歯周組織が回復しやすくなり、咬合性外傷(噛み合わせによるダメージ)の予防にもつながります。

根本的な環境改善

基本治療を進める中で、どうしても改善しきれない環境を根本から整えるために検討する処置です。

矯正治療

歯周病が進行して歯を支える骨が少なくなると、歯は支えを失い、本来の位置から少しずつ動いてしまうことがあります。その結果、歯並びが乱れるだけでなく、噛み合わせのバランスが崩れ、特定の歯に過度な負担がかかるという悪循環に陥ってしまいます。

歯並びが乱れていると、汚れが溜まりやすくなるだけでなく、噛むたびに特定の歯に大きな力が集中し、さらに骨の破壊を早めてしまう原因になります。
こうした問題を根本的に見直す手段の一つが矯正治療です。歯並びを整えることで、毎日のセルフケアをスムーズにし、噛む力をお口全体に均等に分散させることができます。歯にかかる負担を和らげることは、炎症を抑え、大切な歯を長く守り続けるために非常に有効な選択肢となります。

矯正歯科

詰め物・被せ物の修正治療

詰め物・被せ物の修正治療現在お使いの詰め物や被せ物が、今の歯ぐきの状態と合わなくなっている場合、その境目に汚れが溜まりやすくなり、歯周病を悪化させる原因となります。また、噛み合わせのバランスが崩れていると、一部の歯に過度な力が加わり、歯を支える骨の破壊を早めてしまうこともあります。
こうしたリスクを取り除くために、今の状態に合わせた最適な形や噛み合わせへと作り替える治療を行います。汚れが溜まりにくい環境を作ることは、歯ぐきの炎症を落ち着かせ、再発を防ぐために欠かせないステップです。
特にセラミックやジルコニアなどの素材は、表面が非常に滑らかで、汚れが付きにくいという優れた特性を持っています。
当院では、お口全体の健康状態を考慮し、将来にわたって歯を守るために最適な素材や方法を丁寧にご提案いたします。